2015年10月9日金曜日

杉浦醫院四方山話―446 『大村智博士・科学映像館』

 今年のノーベル医学・生理学賞を韮崎市出身の大村智氏が受賞され、山梨県人初のこの快挙を山梨日日新聞は連日大きく伝え、県内は大村フィーバー現象で、県民の士気も上がっているように感じますが、物理学賞も日本人・梶田隆章氏ですから、山梨県に限らず日本全体が元気になっている感もします。



 これは、大村博士=日本人=山梨県人=韮崎高校=山梨大学等から、自分は「日本人=山梨県人=韮崎高校=山梨大学と4つもダブってる」とか云って、共通項を競っても何の意味もないのは承知でしょうが、目に余る劣化で発信力も統治力も無きに等しい日本の政治家と政治のテイタラクに厭世気味の日本人には、学問分野での世界的活躍で溜飲を下げたと云うことでしょう。



 大村博士と同世代で「カテプシンK」の発見者でもある久米川正好氏は、大村氏同様「世間のお役にたつ仕事」をライフワークに大学退官後は『科学映像館』を主宰している研究者です。

『科学映像館』の映像は、インターネットで「いつでも・どこでも・だれでも」無料で観賞できる画期的な「映画館」ですが、久米川先生からも山梨県人である私に「この度はおめでとうございます」と大村氏の受賞を祝福する電話をいただきましたので、間違いなく山梨県にとって大村氏の受賞は、計り知れない効果をもたらしていることが実感できます。



 同時に久米川先生から『科学映像館』の映像の中にも大村智氏の関連映像があることを教えていただきました。

「科学映像館」トップページ左のジャンル検索の「科学映画制作会社検索」にある「ヨネ・プロダクション」をクリックすると「命を守る 北里研究所ー伝統と未来ー」があります。

この映像は、北里研究所が創立80周年を迎えた1990年に「大村智監修」で制作されたもので、ヨネ・プロダクションH・P上の最新YONE Productionの日記でも大村博士のノーベル賞受賞に合わせ、この作品の英語デジタル版化を進めていることを報じています。 この英語版も科学映像館から配信されますので、科学映像館へのアクセスもこれまで以上に国際化することでしょう。

「ノーベル映像賞」があれば、遠からず久米川先生もノミネートでしょうが、貴重な科学映像を中心にこれだけの映像をお一人で収集、配信している業績は、既存のジャンルでは「ノーベル平和賞」でしょうか。


  また、久米川先生からの情報では、来週中には大村智関連映像として「愛犬の命を守るために」が、科学映像館から配信されるそうです。

 

 ご存知のように大村博士の開発した「イベルメクチン」は、多くの人間の命を救ってきましたが、犬の肺動脈に寄生するフィラリアが原因で、1980年まで平均寿命が3歳にも届かなかった犬の命も10年近く伸びましたから、大村博士の「イベルメクチン」は、私のミックス犬14歳の命も守ってきた訳で、感謝に堪えず14歳の痴呆犬になり代わり御礼申し上げ、映画 「愛犬の命を守るために」を心待ちに一緒に拝観したいと思います。