2013年5月24日金曜日

杉浦醫院四方山話―240 『杉浦家コレクションー1 器展』

 人間は、古今東西を問わずモノを集める癖があるようで、美術品や芸術品のような高価のモノから切手やマッチ箱のような身近なモノや当人以外見向きもしないモノまで、ありとあらゆるモノが収集対象になっているようです。
ですから、当人にとっては貴重な収集物でも「コレクション」とは呼べないモノもあり、「コレクション」には、一定の共通した基準が設けられています。

 例えば、杉浦医院に残る多数の患者さんのカルテは、集めたモノではなく、たまったモノですからコレクションとは呼ばないように商売で売る為に集めたモノは、コレクションとは呼ばないようです。

 切手の収集家は、集めた切手を貼って、手紙を書いたり出したりする趣味で集めるのではなく、ひたすら綺麗に保存して、観賞する訳ですから、切手そのモノがもつ本来の実用的機能や日常的な価値とは別の次元で集めていることになります。
同時にこうして集められた切手は、当人の大事な宝として特別な庇護のもとに保存されていきます。

 こう云った実用の価値とは別に収集され、保存されて来たモノや収集保存過程を一般的には「コレクション」と規定しています。

 今回、改修された土蔵ギャラリーで「杉浦家コレクション展ー1」として「器展」を企画しました。展示品は、杉浦家が収集してきた食に関するモノで、杉浦家のハレの席には登場したでしょうが、日常的に使っていた器とは別格のモノで、木箱入りで土蔵に保存されていたモノですから、「コレクション」の要件を充分満たす品々です。

 院内見学と合わせて、土蔵の「杉浦家コレクション展」もお楽しみください。