2012年3月1日木曜日

杉浦醫院四方山話―121 『杉浦醫院雪景2012-1』

   「確か去年も杉浦醫院雪景を撮ったな」と去年のページを開いたら、2011年2月18日付27話で、雪の庭園を紹介していましたので、今年は、雪を頭に乗せたり、雪中に佇む杉浦醫院庭園内にある石燈をご紹介いたします。「この庭の石碑、石燈や飛び石は見事だね。石が全然違うし、全て手彫りだ」とS造園の親方が感服していましたので、機会をみてご紹介しなくては・・・と思っていたところに雪。「美しき笑顔に遇ひし雪の朝」とご機嫌に一句詠み、日本庭園の雪石撮影へと、すっかり和人気取りでの写真です。その辺がイカンなく醸しだされるといいのですが・・・

先ずは、万葉仮名で「古(こ)れより 野仏の美知(みち)」と彫られている道標です。現在は、アルプス通りで切断されていますが杉浦医院から竜王の榎方面にかけて、野仏が点在した畑道があったようです。正確な場所や距離など特定されていませんので、どなたか確かな情報をお持ちの方は、ご教示くださいますようお願いします。脇の大木が雪から守るようにたたずむこの石道標は、正面入って直ぐ右側の松の木の横にあります。



                                                                                                      
苔むす石のつくばいに竹のかけどいから井戸水が渡り、小さな滝となって落ちる水音に心が和む、こういう空間が日本庭園の芸でしょう。滝壷となる池の中には足踏みにもなる丸石が点在し、水は回遊して大きな池へと続きます。ホタルの幼虫もこの池に放ちますので、コケや草など自然のままに保っています。→







頭と肩に雪をかぶって池を見守るお地蔵さんのようにも見えるこの石塔は、その先の石橋や池の石積みと一体になり水をひきたて、向こう岸のモミジ、土盛りされた斜面の竹、その先の板塀へと池を中心に構成されたこの一画の起点となっています。